eラーニングは本当に効果があるのか?失敗しないためのコツは?

公開日:2022/08/15   最終更新日:2022/08/05


インターネット上で動画を視聴しながら学習するツールをeラーニングといい、近年さまざまな企業で用いられています。しかしeラーニングは主に自発的な学習となるため、導入しただけで運用方法を追求しなければ学習が続かず、効果の見えないものに。ここで解説する失敗しないコツを理解し、企業にとって意味あるものにしていきましょう。

eラーニングでよくある失敗例

企業の人材育成にeラーニングを用いる機会が増加しています。人材育成には多額の投資がなされている反面、驚くべきことに、ほとんどの社員がトレーニングを通して学んだスキルの90%を1年以内に忘れてしまいます。どうしてeラーニングなどのトレーニングで失敗してしまうのでしょうか。

優先順位として低い

まず、eラーニングよりも仕事や会議が優先されてしまうケースが目立ちます。eラーニングはビジネスに直結しないため後回しにされやすいのです。期限間近な仕事が残っているときにeラーニングを優先する人は誰もいないはずです。

内容に興味がない

多くのeラーニングでは社員の興味を惹けていないことが問題となっています。内容に価値や受講するメリットを感じられなければ集中して取り組めないものです。つまらない・価値がないと判断すると途中で視聴をやめたり、その後一切手をつけなかったりします。

必要な人に届いていない

たとえば、若手社員のSNSの使い方に問題があることから、eラーニングを用いて情報セキュリティにおける意識づくりを促したいとします。当然若手社員を対象にeラーニングの受講を命じるべきですが、大は小を兼ねると考え、全社員にeラーニングの受講を命じるケースがあります。

全社的な受講は悪いことではありませんが、若手社員向けに用意した教材を、ベテラン社員が受講する必要は果たしてあるのでしょうか。ベテラン社員にはハイレベルな教材や、マネジメントなどといったベテラン社員ならではの教材を受講してもらうほうが時間効率はよいはずです。

内容が組織の課題に結びつかない

eラーニングで展開している内容は、組織の課題解決に結びつく必要があります。組織で残業の多さが課題となっているなら、仕事の効率化や無駄な時間をなくす方法が習得できるeラーニングを展開したいものです。しかし多くの企業では、受講後の実践環境を作り出せていないようです。実践がなければせっかく習得した方法も身に付かず忘れられてしまうのです。

部門ごと・コンテンツごとにツールが異なり運用が非効率

企業の規模が大きければ、人材育成の内容を部門が管理するケースがあります。もしA部門とB部門が同じツールを利用していた場合、部門ごとの管理であれば企業全体で一度の購入で済んだところ、各部門が同じツールをそれぞれ購入していることになります。つまり企業にとって無駄な出費が生じているのです。

また、コンプライアンス教育はC社、ハラスメント教育はD社というように、ツールを異なるベンダーから購入するのも効率的とは言えません。社員の学習履歴を一元管理することができず、学習状況の確認に手間がかかってしまいます。

eラーニングで失敗しないためには

失敗を防ぐためには、eラーニングを行う目的をはっきりさせておくことが大切です。何のためにeラーニングを導入するのでしょうか。きっかけは流行っているから、上司にお願いされたから、などの理由かもしれませんが、目的をしっかり定めてから導入しなければ会社にとって意味のないeラーニングを行うことになります。途中で軌道修正していくのは担当者と受講者ともに大きな負担となってしまいます。

本来であれば仕事に充てられた時間を、目的のないeラーニングに費やしてしまうのはもったいないですよね。コストを抑えたいからと何となく既存の教材を選ぶケースも多いでしょうが、本当に効果のある教育を行うには、制作会社に依頼して自社の目的に合わせたeラーニングを制作してもらうのがベストでしょう。

eラーニングでカバーできないところは柔軟に対応しよう

eラーニングは便利な教材ですが、eラーニングだけではカバーできない要素が存在します。「実践的な内容だと映像だけでの習得は難しい」「リアルタイムに講師との交流が図りにくい」「自発的な学習となるため集中が続きにくい」などといった点です。

こうしたeラーニングの弱点をeラーニングによって克服しようとするのは難しいですが、eラーニングの受講後に実践的な場を設けたり、講師に直接質問できる質問フォームやビデオ通話の機会を用意する、1コース完了すればご褒美があるなど、工夫次第で弱点に対応することは可能です。弱点をしっかり理解し、柔軟に対応できる方法を取り入れたうえで活用するとよいでしょう。

まとめ

eラーニングはITを活用した便利なトレーニング方法です。しかし人材教育のすべてをeラーニングに頼ることはできず、あくまでも大切なのは人と人とのコミュニケーションになってきます。eラーニングのようなITの技術がいくら優れていても、実践の場や講師がいてこその適切なフォローはITにはできません。eラーニングに頼りすぎず、人が人に教育を行ううえでの一種の便利ツールとしてeラーニングを活用しましょう。受講して終わりではなく、受講後の取り組みがeラーニングの成功を左右するのです。

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